宮の森美術館スタッフによるMIYANOMORI ART MUSEUM NEWS。国内外のアート情報も。

2008/2/22 金曜日

地下街にミュージアム出現!

といってもこれは九州でのお話。
札幌宮の森美術館を運営するNPO法人芸術文化事業支援機構(CAPSS)は、福岡市中央区天神にあるファッションビルVIOROの地下エントランスに、仮設の美術館VIORO STREET MUSEUM(ヴィオロ・ストリート・ミュージアム)を提案、昨年10月の森山大道展に続き、年明けから女流写真家・野村佐紀子の展覧会を開催した。
1日40万人が利用するといわれる天神地下街の一角、通称「きらめき通り」の地下通路に面した遊休スペースを活用した一時的なプログラムだが、本格的な展示内容に加え、毎回アーティストを招いて開催されるイベントなど、地元のアートシーンでも話題となっている。

第1回目の「森山大道展」は、CAPSSが同じ時期に市内のギャラリー(三菱地所アルティアム)で企画した「森山大道写真展―記録そして記憶」の関連イベントとして開催されたもの。展示内容は90cm x 130cmに大伸ばしされた10枚の「犬」のパネルと数百カットにもおよぶスライドの上映、そして赤い「唇」をプリントしたミュージアムの壁紙。いずれもアーティストを代表するイメージで会場を埋め尽くした。
今回の「野村佐紀子展」は会期途中で展示が替わる2部構成。前半は近作のカラー画像から、ダークな闇の中に浮かぶ人物や風景を中心にした展示。後半はバレンタインデーに因み被写体となるカップルを公募、二人のヌードを中心にウェディング・シーンやポートレート風のイメージなども加え、「愛の瞬間」を見事にとらえたモノクロームの野村ワールドが全開となった。


ヴィオロ・ストリート・ミュージアムでの森山大道展


野村佐紀子展 後半の展示

ヴィオロ・ストリート・ミュージアムの今後の予定は以下のとおり。

野村佐紀子展 2月27日(水)まで
宇野亜喜良展 2月29日(金)-3月20日(木祝)
田名網敬一展 3月21日(金)-4月13日(日)

3月1日(土)、3月22日(土)にはアーティスト本人がミュージアム内で制作するライヴイベントが予定されている。

カテゴリー: Exhibition — STAFF @ 16:53:21