宇野亜喜良氏がライヴで作品制作
2008年3月1日(土)15:00 福岡発
福岡市の天神に昨年からオープンしている仮設のギャラリー「VIORO ストリート ミュージアム」で、イラストレーター、デザイナーの宇野亜喜良氏によるライヴ・イベントが開催された。
タテ110センチ、ヨコ84センチのボール紙を横に繋げた特製のキャンバス3点に、約2時間をかけて宇野氏独特のイメージを描き上げる公開制作だが、土日は1日40万人ともいわれる地下街の一角に設けられた会場だけに、宇野ファンや見物客でアッという間に黒山の人だかりとなった。
簡単な挨拶のあと早速制作にとりかかると、手にした木炭で躊躇無くひかれていくライン。
次々と浮かび上がる「美女」や「天使」、「鳥」、「ユニコーン」といった宇野氏の代名詞とも言うべき魅惑的なイメージたちに、会場から歓声が上がる。
2メートルを超える大作を衆目の中で作るなど「初めての経験」と語った宇野氏、最初の作品にひと区切りつけると「色を着ける作業より絵を描くほうが楽しい、どんどん行きますね」と、時間いっぱい休み無く手を動かし続けた。
集まった宇野ファンは圧倒的に若い女性が多く、ライヴ後のサイン会では「マジシャンみたいでかっこよかった。」「想像していたよりダンディな方」と、制作中のアーティストの姿がさらなる好感度を呼んだようだ。
VIORO ストリート ミュージアムでは、3月21日(金)から「田名網敬一展」を開催、22日(土)にはやはりアーティストを招いての公開制作を予定している。
宇野氏同様60年代から現在まで第一線で活躍を続ける田名網敬一氏。極彩色に彩られた奇怪な形相の「金魚」や「女子高生」など、氏しか生み出せないユニークなミュータントたちは、日本の若者層だけでなく海外でも人気が高い。今回はモデルが着たドレスに直接ペインティングをほどこすという。